バラの開花は暴風と重なって散々でした。 残念ですね… 今はトマトやぶどうが元気よく伸びています。
ところで、今日は植物関係ではない話題です。 ベンゾジアゼンピンの離脱症状の話です。 私の周りやネットを見るとベンゾジアゼンピンの離脱症状で苦しんでいる方が沢山います。
最近ベンゾジアゼンピンの処方が規制されています。
それまでは規制もなくベンゾジアゼンピンを何剤も処方されていたのに 突然の規制で減らされて苦しんでいる方、また、ベンゾジアゼンピンの害が明らかになるにつれ 減薬を試みる方も増えているようです。
ネットではベンゾジアゼンピン離脱症状に対する様々な緩和方法が紹介されています。
ですが、その通りにサプリメントを飲んでも緩和されない方、治らない方が非常に多いと思います。 なぜか? それはその緩和方法のアプローチが違っているからではないのでしょうか?
もしもアプローチが正しければ、もっと改善する方が増えているはずです。 しかし実際にはそうではありません。
ということは、その緩和方法は的外れなのかもしれないと疑問に思いませんか? 私はそう考えます。
一般に、ベンゾジアゼンピンの離脱症状にはメガビタミン、メガミネラルが言われています。 具体的には、ビタミンCを数g、ビタミンBコンプレックス100mg、ナイアシン、ビタミンE、あるいはビタミンD。 マグネシウムを特に多く。GABA、プロテイン。糖質制限。 といったところでしょうか。
しかし私に言わせるとこれでは緩和されないと思います。 重要なものが抜け落ちているからです。
そもそもベンゾジアゼンピンの離脱症状がなぜ起こるのかは解明されていません。 薬のダメージで脳そのものが壊れた説、薬が体内に残っているから排出されるまで離脱が続く説。 栄養不足説。
それぞれ考察すると .脳そのものが壊れた→それでは治る人はいない。でも実際には治る人もいる
.薬が体内に残っている→減断薬して相当年数を経過しても離脱が続く方がいますので、これもどうか。
.栄養不足説→それならメガビタミン、メガミネラルで治るはずが、実際は治らない人が多い。
となれば、上記以外の何か、別の原因があるはずですね。 そこで私は、内分泌異常説を提唱したいと思います。
他にも思うことはあります(例えば重症筋無力症と症状が似ているなど。
この場合はミエリン鞘がダメージを受けた) つまりベンゾジアゼンピンによって内分泌ホルモンのバランスが乱れたことが離脱症状の悪化に繋がっているのではないか?という話です。
なぜこのように思ったのかというと、私自身の経験からです。
私は2012年、石郷岡病院事件の後、突然パニック障害になり内科でベンゾジアゼピン類2種(デパス、ソラナックス)それから、吐き気止めとしてドーパミン遮断薬を1年以上飲み、やめたら酷い離脱で本当に死ぬかという思いをしました(今は離脱は全くありません)
私は2008年からバセドウ病を患っており、年に3〜4回血液検査をしていました。 ベンゾジアゼンピンを飲む直前と断薬した直後の数値を見て驚きました。 ベンゾジアゼンピンを飲む前は明らかにバセドウ病の数値でTSH0.02以下、FT4も1.9(バセドウとしては軽度)だったのが(2008年〜数年間変わらず一定) ベンゾジアゼンピン断薬直後はTSH0.4、FT4が0.7となんと低下症の数値にいきなりなったのです(その1年後にはまたバセドウに戻りました)
これはまるで中枢性甲状腺機能低下症のような数値です。 つまりベンゾジアゼンピンが下垂体に何らかの影響を及ぼしたと考えられるのです。
そして、私の周囲でも薬を飲むまでなんでもなかったのに、薬を飲んだ後、甲状腺に異常が出たという方もいます。
また知人の精神科医は、臨床で患者を診て、どうも内分泌系に異常がある事が多いのではないか、と気付いていたそうです。 下垂体は甲状腺だけでなく様々なホルモンを分泌します。
そして下垂体、視床下部、副腎はそれぞれ影響を及ぼし合います。
近年提唱されたベンゾジアゼンピン眼症といって、ベンゾジアゼンピンを飲むと眼の異常が出る場合がありますが、これもベンゾジアゼンピンが視床下部に影響を及ぼすことが原因だそうです。
日本ではベンゾジアゼンピンと内分泌系についての論文が殆ど無いように思いますが、 海外論文では結構見つかりました。
例えば
※URLを貼ると、このブログでは「不正な文字」と出て投稿できませんでしたので、原文をご覧になりたい方は、タイトルを検索してください。
Effects of benzodiazepines receptor agonists on the hypothalamic-pituitary-adrenocortical axis.
Google翻訳:翻訳:以前の研究は、古典的なベンゾジアゼピンが視床下部 - 下垂体 - 副腎皮質(HPA)軸活動を減少させることを実証した。逆説的に、高用量のベンゾジアゼピンはまた、いくつかの状態において基礎循環性コルチコステロンレベルを刺激する。ベンゾジアゼピンアゴニストは、それらが結合する-アミノ酪酸(GABA)(A)受容体のいずれかのサブタイプにほとんど選択性を示さないので、明白な結果は、視床下部 - 下垂体 - 副腎皮質の軸出力。これを試験するために、マウスにおける様々なベンゾジアゼピンリガンドの投与後に、視床下部室傍核における基底ホルモン産生およびFosの誘導を測定した。選択的1サブタイプアゴニストであるゾルピデムは、血漿副腎皮質刺激ホルモンおよびコルチコステロンの非常に強い増加をもたらしたが、逆アゴニストFG7142は、血漿コルチコステロンのわずかな上昇を誘導した。より驚くべきことに、非選択的完全アゴニストジアゼパムおよびゾピクロンは、ゾルピデムよりも循環コルチコステロンのより低い増加を誘導した。対照的に、アルファ(2,3,5) - 選択的ベンゾジアゼピンアゴニストおよび1アンタゴニストL-838,417は、コルチコステロンレベルに影響を及ぼさなかった。ゾルピデム、ジアゼパム、およびゾピクロンに応答して、心室核のFosの強力な誘導が見出されたが、L-838,417の後には見られなかった。最後に、ゾルピデムより前のL-838,417の前投与は、コルチコステロンに対するゾルピデムの効果を強く阻害した。同様に、非選択的アゴニストであるジアゼパムおよびゾピクロンは、単独でコルチコステロンに影響を及ぼさない用量でも、ゾルピデムの効果を阻害した。まとめると、これらの結果は、ベンゾジアゼピンリガンドが、部分的に反対のメカニズムを介して、視床下部 - 下垂体 - 副腎皮質の軸を調節することを示唆している。正味の効果は、それらが結合するGABA(A)受容体サブユニットの組成に依存することを示している。
Benzodiazepines and anterior pituitary function.
Google 翻訳:BDZ)は、著名な抗不安薬、抗けいれん薬、筋弛緩薬および催眠薬の効果のために、最も処方された薬剤のクラスの1つです。 BDZの薬理学的作用は、2つの特異的受容体の活性化に依存する。中枢神経系(CNS)のいくつかの領域に存在する中心のBDZ受容体は、GABA-A受容体の構成要素であり、その活性化によりGABA作動性神経伝達が増大し、顕著な神経内分泌作用が続く。 GABA-A受容体とは構造的および機能的に異なる末梢ベンゾジアゼピン受容体(PBR)は、末梢組織においてもCNSにおいても、ニューロンおよびグリア細胞および下垂体においても示されている。 BDZレセプターは、脳内のニューロンおよびグリア細胞から最初に単離され、次いでいくつかの末梢組織においても単離された、エンドゾペインと呼ばれる天然ペプチドのファミリーに結合する。 Endozepinesはいくつかの神経内分泌機能を含むいくつかの中枢および末梢生物活動を調節し、合成BDZはそれらを少なくとも部分的に模倣する可能性が高い。 BZD、特にアルプラゾラム(AL)は、動物およびヒトの両方においてHPA軸の活性に明確な阻害的影響を有する。この効果は、CRHの抑制を介して、視床下部および/または視床下部のレベルで媒介されるようである。視床下部下垂体 - 副腎(HPA)軸に対するALの強い負の影響は、パニック障害およびうつ病の治療におけるその特異な有効性と一致する。 BZDはまた、視床下部または上視床下部レベルで媒介されるメカニズムを介してGH分泌を増加させることが示されているが、下垂体行動は除外することはできない。 BDAは、HPAおよびソマトトロピン機能への影響に加えて、ゴナドトロピンおよびPRLなどの他の下垂体ホルモンの分泌にも有意に影響し、おそらく視床下部および/または下垂体においてGABA作動性媒介を介して作用する。 BDZは、GABA作動性活性を調べ、脳下垂体前葉機能の神経内分泌制御における役割を明らかにする有用なツールである可能性が高い。それらの有用性はおそらく以前に想定されていたものよりも優先されます。
というように、ベンゾジアゼンピンは内分泌系に良くも悪くも影響を及ぼすようです。
だとすれば、ベンゾジアゼンピンを減薬、断薬することによって、内分泌系ホルモンがアンバランスになる可能性があります。
人間の体はホメオスタシス(恒常性)で保たれています。 例えば、今まではベンゾジアゼンピンの影響でホルモンがある一定に保たれていたのが、体内に入ってくるベンゾジアゼンピンが減ったらどうなりますか。
バランスが崩れますね。ホルモンバランスが崩れると、様々な症状が出ます。
例えばですが、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されればイライラ、動悸、不眠。足りなければ動けない、頭が回らないなど。
副腎のカテコラミン過剰の場合は、例えばアドレナリンなら高血糖、ノルアドレナリンなら動悸、イライラ、高血圧など。
プロラクチンなら生理不順、不正出血、乳汁、子宮疾患。 視床下部なら眼の症状、怒り悲しみ不安のコントロール。睡眠障害。
副腎のホルモンなら副腎疲労、又はコルチゾール分泌異常、それに付随する症状(落ち込み、イライラなど) 血圧異常。 ざっと挙げただけでも色々ありますが、ベンゾジアゼンピン(ベンゾジアゼンピンに限らず向精神薬全般)の離脱症状に似ていませんか?
先程も書きましたがホメオスタシスがあります。 例えば血液検査をしても異常値でないとしましょう。
だからといって、異常がないとは言えないと思います。 人間はDNA一つとっても千差万別です。個体それぞれに適したホルモンバランスは違うわけです。
だから血液検査一つとってみても正常範囲内が広く取られています。 色々な薬にしても、副作用が出る場合と出ない場合があります。
それはその人によって薬物代謝酵素が違うので当たり前のことです。 人間は機械ではありませんから、当然のことです。
さて、ここまで書いて、その内分泌とやらに効くサプリ(栄養)はなんだよ、とお感じの方も多いと思います。
そのうちの1つとして、まず私はビタミンAをあげたいと思います。
ビタミンAは過剰症ばかりが一人歩きをしていますが、私は実はビタミンA不足の人が多いのではないかと感じています。 ビタミンAはレバー、うなぎ、バター等に多く含まれる他、野菜にβカロテンとして含まれていますね。 ところでレバー、うなぎ、バター等を日常的によく食べる方っていますか?
あまりいませんよね。
人間の体はビタミンAを肝臓に500000IU貯蔵するそうです。
それほど人体にとって必要だということでしょう。
サブサハラ以南のアフリカでは毎年多くの人がビタミンA不足で亡くなっているそうです。
ビタミンAが不足すると、乾燥肌、目の症状(鳥目)粘膜が荒れるなどの症状が出ると言われています。
しかしそれだけでしょうか?ビタミンAは脂溶性です。脳組織は6〜7割が油(脂)でできています。
そして、ビタミンAが不足すると実はどうなるのか?粘膜に影響があるだけではないのではないか?
こちらも残念なことに国内の論文は1つ、それも昭和37年のものしか見つかりませんでした。
こちらは国立図書館で見つかります。
ビタミン及び酵素に関する問題、で検索してください(PDF)
その中の“120(演)ビタミンA及びDの下垂体、副腎に及ぼす影響に関する組織学的ならびに組織化学的研究(第3報)岩手医大”の部分に書いてあります。
ラットでの実験ですが、ビタミンAが不足すると「脳下垂体α細胞の変形、核萎縮があり、β細胞はやや増加する」「副腎皮質各層帯細胞の腫大」
というようにビタミンA不足は脳、副腎に影響を及ぼすようです。
※副腎細胞の腫大?続発性アルドステロン症(副腎過形成)の原因かも?
そして海外論文
Vitamin A regulates hypothalamic–pituitary–adrenal axis status in LOU/C rats
Google翻訳:LOU / Cラットにおける視床下部 - 下垂体 - 副腎(HPA)軸の低活動および低反応性におけるレチノイドの関与を調べることであった。コルチコステロイド受容体、コルチコトロピン放出ホルモンおよび11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型の視床下部および海馬の発現に対して、標準的な条件および拘束ストレスに応答して、血漿コルチコステロンに対するレチノイン酸(RA)投与ビタミンA欠乏の影響を測定した(11β-HSD1)をLOU / Cラットに投与した。興味深いことに、対照条件下で、我々はLOU / CラットにおけるHPA軸の基底活性の低下に寄与する可能性のあるWistarラットよりもLOU / Cにおけるレチノールの高い血漿濃度を測定した。ビタミンA欠乏症は、RA投与により正常化されたLOU / CラットにおいてHPA軸活性の増加を誘導した。 LOU / C対照ラットと比較して、ビタミンA欠乏ラットでは、拘束ストレスに対するコルチコステロンの応答が遅延し高まった。コルチコステロイド受容体の発現は、海馬におけるビタミンA欠損により強く減少し、これはHPA軸調にコルチコステロンによる効率の悪いフィードバックに寄与する可能性がある。視床下部のビタミンA欠乏症(+ 62.5%)は海馬(+ 104.7%)と同様に増加し、局所的にコルチコステロンの産生を高め、海馬の変化に寄与した。 RA補給処置はコルチコステロン濃度および11β-HSD1発現を対照レベルに回復させた。 LOU / Cラットの高いビタミンA状態は、それらの低いHPA軸活性/反応性および11β-HSD1媒介性有害作用に対する保護効果に寄与する可能性がある
ベンゾジアゼンピンは下垂体、視床下部、副腎に影響を及ぼす。
ビタミンAも下垂体、視床下部、副腎に影響を及ぼす。
ビタミンA不足だとバセドウになるかもしれません(下垂体前葉α細胞の中では甲状腺刺激ホルモンが分泌されます。逆にビタミンA過剰だと甲状腺機能低下症になる?)
ビタミンA不足では炎症が起こるのではないでしょうか。
いつもなんらかの炎症が起こっていればビタミンAは枯渇するのではないでしょうか。
例えば、ベンゾジアゼンピンの何らかの作用によって脳神経などに炎症が起きたとして
そこでビタミンAがより多く消費されてしまうなども考えられます。
Now Foods, ビタミン A、25,000 IU、250 ソフトジェルカプセル
次に必要なサプリメントとしてグルタチオンが挙げられます。
グルタチオンは解毒に優れていますが、パーキンソン病や難病の方はこのグルタチオンが枯渇しているそうです。
リポゾームでなくても還元型でも効くように思います。
恐らく1日3カプセル程度は必要でしょう。
Jarrow Formulas, 還元型グルタチオン, 500 mg, 60粒(ベジタリアンカプセル)
それからタウリンも必要だと思います。
タウリンは輸入規制がかかっています(月に1回のみ輸入可)
タウリンはホメオスタシスに作用しますし、離脱症状のうち動悸など交感神経過剰症状と思われる症状に効くのではないでしょうか。
Now Foods, タウリン,ダブルストレングス, 1,000 mg, 100植物性カプセル
いずれもiHarbで購入できます。
紹介クレジット“FRF759”を紹介コードに貼ると5%引で購入できます。
iHarb.com
他にもビタミンDやEもそしてBやCも必要です。
レシチンも必須です。
それに加えて上記ビタミンA、グルタチオン、タウリンが必要なのでは?と思った次第です。
実践する場合は自己責任でお願いします(グルタチオンやタウリンはこれといって副作用は聞きません。ビタミンA過剰症は頭痛などがあるそうです。ただ、タンパク質をじゅうぶんに摂取している場合は、ビタミンA過剰症にはならないという話もあります)
ビタミンCの過剰摂取は、コルチゾール分泌低下があると却って有害だと思います。
(去年Facebookにも書いたのですが)
ビタミンCはコルチゾールを合成するために必要ですが、過剰だとコルチゾールを抑制します。
すると、炎症がある時に更に炎症が悪化する可能性があります。
コルチゾールは炎症を抑えるので、既に炎症がある場合は、既にコルチゾールが不足している可能性があります。
コルチゾール分泌低下になると副腎疲労状態になります。
低血糖、低血圧、疲れる、怠い、酷いと動けなくなります。
実は私、去年ビタミンCを過剰摂取実験をして、実際に炎症が悪化しました。
1カ月ほど1日に7000mg摂取してみました(リポゾームなので水溶性ビタミンC換算だともっとmgが多いでしょうか)
早朝コルチゾールも6.32と基準値下限。
私の炎症とはバセドウ病(これも炎症性疾患の一つだと思います)
喉の痛み、バセドウ眼症の悪化です。
くれぐれも、この内容を主治医には言わないでください(笑)
ある友人が主治医に「ベンゾジアゼンピンと内分泌は関係があるのではないですか?」と聞いたら
「エビデンスは?素人が言ってるだけでしょう」と一笑に付されたそうです。
だいたい、他科と違って精神科はエビデンス云々で患者は治せていないでしょ…ね?
そんなことを言う医師に限って患者を治せていないのではないですかねぇ。
エビデンスより臨床を重視すべきではないのですかねぇ。
そう、エビデンスより患者を見てくださいよ。
たまにはエビデンスが間違っているという考え方も必要ではないのですかね。
実際に離脱を治せない医師が殆どではないですか?
アインシュタインの言葉にこうあります。
狂気とは即ち、同じことを繰り返し行い、違う結果を期待すること(The definition of insanity is doing the same thing over and over and expecting different results)
素人からの苦言でした。
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ベンゾジアゼンピンの離脱症状には、これが必須
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